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【検証】無人店舗のPCをミニPCにした話 — GMKtec G10 Proの実測

無人店舗の店内PCに何が要るのか。GMKtecのミニPC1台で一眼カメラの制御・4画面の表示・BGMまで動かしている実測値を出します。18日間で2,440枚、最長98.5時間の無停止、落雷で落ちた日の復旧は2分00秒でした。スペックの読み方ではなく、実際にかかっている負荷から書いています。

無人店舗を作るときに、意外と情報が無いのが「店に置くPCはどのくらいのものが要るのか」でした。 カメラや照明の話は出てきますが、それを動かす機械の話はあまり出てきません。

当店で使っているものと、実際にかかっている負荷を出します。 スペック表の読み方ではなく、この程度の機械で、この程度のことが動いているという実測として見てください。

撮影スタンドの支柱に金具で固定されたGMKtecのミニPC。手のひらほどの大きさで、周囲をケーブルが通り、本体には「機材・ケーブルには触らないでください」の掲示が貼られている
床ではなく、撮影スタンドの支柱に共締めしています。置き場所を作らずに機材のすぐ横へ持っていけるのは、この大きさだからでした。掲示は、お客様が誤って触らないようにするためのものです
店内PCの構成(2026年8月時点)
項目内容
機種GMKtec NucBox G10 Pro(ミニPC)
CPUAMD Ryzen 5 3500U(4コア8スレッド・基準2.1GHz)
GPUAMD Radeon Vega 8(CPU内蔵)
メモリ16GB(8GB×2・DDR4-2667)
ストレージ512GB SSD
OSWindows 11 Pro

メモリはGPUを内蔵しているぶんを分け合うので、 OSから見えるのは12.9GBです。16GB積んでも全部は使えません。 ここは内蔵GPUの機械を選ぶときに、毎回引っかかるところだと思います。

入れ替える前はCore i3・HDDの構成でした

2026年7月25日に、Core i3とHDDのPCからこの機械へ入れ替えています。 以下の数値はすべて、入れ替えたあとの記録です。入れ替え前の同じ項目は測っていないので、 この記事では前後の比較はしていません。

スペックだけ見ても足りるかどうかは分かりません。何をさせているかのほうが判断の材料になると思うので、 そちらを書きます。この1台が同時にやっていることです。

  • 一眼カメラをPCから動かす— シャッター、ホワイトバランス、ズームまでPC側から操作します
  • 撮っている映像を、別のモニターへ流し続ける— お客様が自分の写り方を見ながら撮れるようにするためです
  • 撮った写真を取り込んで保存する— 1枚8〜10MB(2,600万画素・最高画質)を、約1.8秒で取り込みます
  • 画面を4枚同時に出す— 撮影用の縦画面、店頭のサイネージ2枚、遠隔作業用の1枚です
  • 店内のBGMを鳴らす— 営業時間だけ流し、案内の音声が入るときは自動で音量を下げます

このうち負荷として重いのは、映像を流し続けることと、8〜10MBの写真を短い間隔で取り込むことの2つでした。撮影が続いている間はこれが同時に走ります。

仕組みそのもの(どう繋いで、どう転送して、どう戻しているか)は このサイトには書いていません。ここで出しているのは「この負荷が、この機械に乗る」という一点です。

2026年7月25日に入れ替えてから、8月11日までの18日間の記録です。

2026年7月25日〜8月11日(18日間)
項目実績
総撮影枚数2,440枚
1日の最多476枚(8月8日)
混雑した日の平均約450枚
最長の連続稼働98.5時間(4日2時間)
撮影ピーク時のCPU使用率70%前後
同時に出している画面4枚

CPU使用率の70%は、撮影が動いている瞬間の値です。お客様がいない時間はもっと下がります。混雑した日でも この数字で頭打ちになっているので、いまの使い方では余力があるほうだと考えています。

最長98.5時間というのは、7月30日から8月3日まで一度も再起動せずに 動き続けたということです。無人店舗では、 止まったときに人がいません。動き続けること自体が機能になります。

8月8日の15時53分、落雷による瞬電でPCが不正終了しました。 その日はいちばん撮影が多かった日(476枚)でもあります。

結果から書くと、電源が戻ってから2分00秒で、撮影できる状態まで自動で復帰しました。ホワイトバランスも画角も、人が触らずに元の設定に戻っています。

無人店舗では「落ちないこと」より「戻ること」

現地に人がいない以上、落ちない機械を選ぼうとしても限界があります。 雷は防げません。だから見るべきは、落ちたあとに人が行かずに戻るかどうかのほうでした。 電源が復旧しても、機械が自分で元の状態に戻らなければ、 店は閉まったままになります。

同じ落雷でPCが落ちたときの話は落雷の瞬電で無人店舗のPCが落ちたに書いています。あのとき考えていたことが、 機械を入れ替えたあとにどう効いたか、という続きにあたります。

買う前にここまで考えていたわけではありません。 動かしてみて結果として効いたと分かったところを、 観測できた範囲で書きます。

1つ目。SSDであること。落雷で落ちたあとの復帰が2分00秒で済んでいます。 無人店舗では、起動にかかる時間は快適さの話ではなく、店が閉まっている時間の長さそのものです。 ここはHDDのままでは出ない数字だと思います。

2つ目。画面を4枚出せること。撮影用の縦画面と店頭のサイネージを1台でまかなっているので、出力の数が足りるかどうかは、CPUの速さより先に効く条件でした。 ここが足りないと、性能に関係なくPCがもう1台必要になります。 機械を選ぶときに見落としやすいところだと思います。

3つ目。撮影が続いてもCPUが70%前後で頭打ちになっていること。いちばん混雑した日(476枚)でもこの範囲に収まっていました。余力がどれだけあるかは、混雑した日にしか分かりません。静かな日の数字を見て足りると判断すると、 忙しい日に足りないことになります。

このやり方には、はっきりした弱点があります。1台に全部載せているので、その1台が壊れると店が止まります。いまのところ止まっていませんが、いつかは壊れます。

それでも1台にしているのは、無人店舗では台数を増やすほど、遠隔から状況を掴みにくくなるからです。2台あれば片方が動く、という考え方は成り立ちますが、 そのぶん「どちらが原因なのか」を現地に行かずに切り分ける必要が出ます。 人がいない店では、そこが重くなります。

なので、機械を強くするより壊れたときに代わりを入れて元に戻せる状態にしておくほうにお金と手間を回しています。この判断が正しいかどうかは、 実際に壊れたときに分かると思います。

無人店舗の運営費全体の話は人件費が消えたあとに何が残るかに、無人化そのものの難しさは無人店舗とはに書いています。

数値はいずれも当店の店内PCから取得した実測値です(2026年8月11日時点)。 撮影枚数・連続稼働時間・CPU使用率は、 2026年7月25日の入れ替え以降の記録によります。 CPU使用率は撮影が動作している時点の値で、待機時はこれより下がります。 店舗や使い方が変われば必要な性能も変わるため、 同じ構成で足りることを保証するものではありません。

店に置く機械をどう選ぶか迷っている、という段階であれば、LINEでのご相談も受け付けています。機材の仕入れや手配はしていないので、 売り込みにはなりません。

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よくある質問

無人店舗の店内PCは、どのくらいのスペックが必要ですか?

当店の場合は、4コア8スレッドのCPU(AMD Ryzen 5 3500U)とメモリ16GBのミニPC1台で足りています。この1台で一眼カメラの制御、撮影画面と店頭サイネージを含む4画面の表示、店内BGMの再生までを同時に動かしていて、撮影が動いている瞬間のCPU使用率が70%前後です。ただし必要なスペックは何をさせるかで決まるので、この数字は「カメラ1台と画面4枚ならこの程度」という目安として見てください。

無人店舗のPCはミニPCで大丈夫ですか?

当店では2026年7月25日から使っていて、18日間で2,440枚の撮影を通し、最長で98.5時間(4日2時間)連続で止まりませんでした。混雑した日は1日476枚撮っています。少なくとも撮影を主とする無人店舗では、ミニPCで足りるというのが実測の結果です。ただし1台構成なので、その1台が止まると店も止まります。止まったときにどう戻すかを先に決めておく必要があります。

停電で無人店舗のPCが落ちたらどうなりますか?

当店では2026年8月8日に落雷による瞬電でPCが不正終了しましたが、電源が戻ってから2分00秒で撮影できる状態まで自動で復帰しました。無人店舗では現地に人がいないため、落ちること自体より「人が行かずに戻るか」のほうが重要になります。復帰の手順を機械側に持たせておかないと、電源が戻っても店は開きません。

本記事のデータについて

本記事の店舗数・分布などの数値は、当サイトが継続運営する全国セルフ写真館ディレクトリ (全国セルフ写真館 完全ガイド) の調査に基づく「GENICA調べ」の一次データです。出典として「セルフ写真館GENICA調べ (genica-photo.com)」と明記いただければ、メディア・ブログ・資料への引用を歓迎します。

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