NOTES
【開発記録】無人店舗の予約システムをClaudeCodeで3ヶ月で自作した話
市販の予約サービスは鍵・写真・機器と連動できず、クーポンも無い。いちばん困ったのは入口のキーパッド。入店できなければ話にならないので、押す行為そのものを無くした。特集の第1回。
- 2026年9月26日、予約・支払い・入口の鍵・店内の案内・写真の受け取りを1つにつないだ自作のシステムに切り替えた
- 市販の予約サービスは、店の鍵・写真・機器と連動できず、クーポンの機能も無かった。サービスが悪いのではなく、無人店をまるごと支える完成品が売っていない
- いちばん困ったのは入口。キーパッドが「押しても開かない」「反応しない」の声がたびたび。入店できなければ話にならないので、押す行為そのものを無くした
- 自分で作った理由は費用ではなく、思い通りにしたかったから。お客様が迷う状況をそもそも作らない形は、既製品の組み合わせでは隙間が残った
2026年9月26日、私の店の予約の仕組みを、自分で作ったシステムに切り替えました。 予約、支払い、入口の鍵、店内の案内、写真の受け取りまでを、1つにつないだものです。
この特集は3回に分けます。今回は、なぜ作ったのか。次回は、何ができるのか。最終回は、どう作ったのか、です。
私の店は、福島市にある完全無人のセルフ写真館です。2025年2月に開けました。 開店のときから描いていたのは、予約から入口の鍵、撮影、写真の受け渡しまでが、1本の線でつながった店です。 お客様はスマホ1つで最後まで進める。迷う前に、システムのほうが次を示す。 無人店の肝は、スムーズに利用していただくことに尽きます。
ただ、開店の時点では、既にあるものを組み合わせて始めました。 予約と支払いは市販の予約サービス。入口はスマートロックのキーパッド。写真の仕分けは自作のスクリプト。エアコンは別の仕組み。 店内のサイネージやタブレットは、それぞれが自分の時刻表を持って動いていました。
予約サービスそのものに不満があったわけではありません。困ったのは2つです。 市販のサービスなので、当店の鍵や写真や店内の機器と連動できないこと。 そして、クーポンの機能が無いことです。割引で来店のきっかけを作りたくても、予約の中で使ってもらう形にできませんでした。
連動できないので、無理やりつないでいました。無理につなぐと、隙間が残ります。 無人店では、その隙間でつまずいたお客様に、声をかける人がいません。 これは当店に限らず、無人店を既製品で組む人が全員ぶつかる壁です(無人化の8つの壁)。
| 場面 | これまで | 新システムでは |
|---|---|---|
| 入口 | キーパッドに暗証番号を入れる。押しても開かない・反応しないという声がたびたび | ご利用時間になったら、公式LINEのボタンで開く。キーパッドを押す行為が無い |
| 利用時間 | 決まった長さの枠から選ぶ。店内の機器も、それぞれの時刻表で動いていた | 20〜120分を10分刻みで選べ、機器は予約を見て動く |
| 割引 | 予約サービスにクーポンの機能が無い | 予約の中でクーポンを選ぶ |
| 延長 | その場では延ばせない | 撮影中に、公式LINEから延ばせる |
| 写真 | 店内のタブレットのQRから、別のページで受け取る。写真は時刻で仕分けていた | 予約にひも付いて、撮るたびにスマホに届く |
隙間の中で、いちばん困ったのが入口です。 暗証番号のキーパッドは、押しづらいのか、「押しても開かない」「ボタンが反応しない」という声がたびたびありました。そもそも入店できないと、話になりません。その先にどれだけ良い撮影体験を用意しても、ドアの前で止まってしまいます。
そこで新システムでは、キーパッドを押しやすくする方向ではなく、ドアを開けるときにキーパッドを押すという行為そのものを、無くしました。 ご利用時間になったら、公式LINEのボタンで鍵が開きます。押す番号も、押すタイミングも、覚えることがありません。
お客様の声にも出ていました。「キーパッドが開かない!開けづらい!」「夢中になって利用時間が足りなかった!」。 利用時間を10分刻みにして、その場で延ばせるようにしたのも、この声からです。
2026年1月の卒業論文で、私は当店を「基本の流れは無人で完結し、清掃やトラブルは人が担う」段階に置き、 その先に要るのは全体の統合制御だ、と書きました。当時はそれが「今後の課題」でした。
自分で作ると決めた理由は、費用ではありません。思い通りにしたかったからです。 お客様が迷う状況をそもそも作らない形は、既製品の組み合わせでは、どうしても隙間が残りました。
次回は、その新システムで何ができるのかを、お客様・店の機械・運営する私の3つの目線で書きます。動画も置きます。
よくある質問
無人店舗の予約システムを、なぜ自分で作ったのですか?
市販の予約サービスは、当店の鍵・写真・店内の機器と連動できず、クーポンの機能もありませんでした。特に困ったのが入口で、暗証番号のキーパッドが「押しても開かない」「反応しない」という声がたびたびあり、無人店では入店できなければ何も始まりません。お客様が迷う状況をそもそも作らないために、予約から利用後までを1つのIDでつなぐ仕組みを自分で作りました。
市販の予約サービスが悪かったのですか?
いいえ。予約サービスそのものに不満はありませんでした。困ったのは、市販のサービスなので当店の鍵や写真や店内の機器と連動できないことと、クーポンの機能が無いことの2つです。無人店をまるごと支える完成品は売っていないので、どのサービスを選んでも同じ隙間が残ります。
予約システムの作り方や構成は教えてもらえますか?
この特集には、仕組みの構成、使っているサービスの組み合わせ、設定、鍵やカメラまわりの中身は書いていません。当店の運営そのものにあたるためです。自分の店で既製品を組むか作るかを考えている方には、LINEでのご相談で、私の店で試したことをお話ししています。
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