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無人店舗はどこまで無人なのか|各社の発表を並べてみた

ひとくちに無人店舗といっても、無人にしている範囲は会社によってまったく違います。買い物の全部を機械に任せた店、夜間の入口の鍵だけを認証にした書店、受付を置かなかったカフェ。各社の発表を並べて、無人化の深さがどこで分かれるのかを見ます。

買い物の全工程を機械に任せた例

Amazon.com, Inc.様(アメリカ・シアトル)が展開していたレジなし店舗Amazon Goは、2026年1月に全72店舗の閉鎖が発表されました。 報じられている内容によれば、多数のカメラと計算資源が必要で運用費用が想定を超えたこと、 判定に人の目視確認が残り続けたこと、 会計金額が後からメールで届く体験が利用者に不評だったことなどが理由として挙げられています。 技術自体は競技場や空港などの施設向けに提供する方向へ転換すると発表されています。

ここで押さえたいのは、閉鎖という結果ではなく、「買い物の全工程を機械に見せる」という範囲の広さが、それだけの負担を伴ったという点です。

入口の鍵だけを認証にした例

株式会社三洋堂書店様(本社・愛知県名古屋市/東海地方を中心に書店を展開)は、 HOUSEI株式会社様の顔認証を使った「スマート無人営業」を2024年4月から導入しています。 2026年7月22日時点で全66店舗のうち37店舗が対象と発表されています。

発表されている営業時間の例を見ると、範囲がはっきりします。 岐阜県瑞浪市の瑞浪中央店は通常の有人営業が9時から21時で、その前後の8〜9時と21〜24時が無人営業です。 店内のレジや商品管理まで無人化したのではなく、営業時間を前後に伸ばすために、入口の解錠を認証に置き換えた形です。

三洋堂書店様はこの取り組みについて、 コロナ禍を経て続いていた営業時間の短縮傾向から脱却し、 いつでも訪れられる店にしたい、という趣旨のコメントを出しています。省人化ではなく、時間を取り戻す施策として説明されているのが特徴です。

受付そのものを置かなかった例

ニッカホーム株式会社様(本社・愛知県名古屋市)が運営する無人カフェのセルフカフェは、会員登録が不要で、席の時間制限もないと発表されています。 高速Wi-Fiと電源を備え、仕事や勉強に使える場所として展開しており、 2026年6月時点の同社発表で全国60店舗以上、月間利用者は約8万人とされています。

注目したいのは、認証や決済の仕組みを高度にする方向ではなく、受付という手続きそのものを消している点です。

同社は2026年6月、この構造を応用した新業態として、 愛知県名古屋市中区栄にシャワースポットのNikka Shower(ニッカシャワー)を開いています。 20分400円、受付不要、営業は9時から22時。 発表ではキャッシュレス決済は2026年8月に本格導入予定とされており、 開業時点では決済の自動化すら後回しにしています。

「開いている時刻」が商品になっている例

喪服レンタルの喪服レスキュー様は、無人店舗型の喪服レンタルとして展開しています。 利用者は訃報を受けたあとスマートフォンで予約と決済を行い、 専用のキーで無人店舗に入室する流れだと発表されています。

訃報は時間を選びません。深夜に必要になったときに開いている、という一点が価値になっている例です。

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