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無人販売の盗難は当たり前?完全無人の店を1年半やってみた実際

「盗まれて当たり前」「仕方ない」と言われがちな無人販売。福島市で完全無人のセルフ写真館を1年半続けている店主の、盗難との付き合い方。

この話をするとき、よく引かれるのが「小売業全体の不明ロスのうち万引きが41.4%」という数字です。 ただしこれは小売業全体の統計で、無人店舗のものではありません。無人店舗で起きた事件を数えた記録が、探した範囲では見つかりませんでした。

そこで、報道された事件を1件ずつ集めて分類しました。2022年8月2026年7月11です。 以下はその内訳で、発生率ではありません(報道されなかった事件は入らないため、分母が分かりません)。

いつ — 判明している分は深夜・早朝が最多。ただし日中も起きている

時間帯件数
深夜・早朝3件
日中1件
1件
(報道に時刻の記載なし)6件

深夜・早朝が目立ちますが、日中の事件も入っています。 下見をしてから空のバッグを持って戻ってくる形の事件は、昼間に起きていました。 「夜だけ戸締まりを気にすればいい」という話ではないようです。

どの業態 — 換金できる商材に偏る

業態件数
冷凍食品3件
古着3件
スイーツ2件
精肉1件
トレーディングカード1件
セルフ写真館1件

偏りがあります。単価が高く、持ち出しやすく、買い取り店で現金に換えられる商材が上位に来ます。 収録した事件の一つでは、持ち去られた古着が実際に買い取り店で売られ、 生活費に充てられていたと報じられていました。

何が — 件数は商品、金額は設備

手口件数
商品持ち去り6件
決済ごまかし2件
器物損壊2件
設備窃盗1件

件数では商品の持ち去りが最多です。ところが被害額で並べ替えると順位が入れ替わります。 金額の上位に来るのは、商品を持ち去られた事件ではなく、設備を持ち去られた事件と、店を壊された事件でした。

発生業態手口被害額
2025年11月セルフ写真館器物損壊110万円
2026年7月スイーツ設備窃盗100万円
2025年8月トレーディングカード器物損壊30万円

被害額が判明しているのは7件で、中央値は12.3万円、最大は110万円でした。 最大の事件は、約40kgのセルフレジをコードごと引き抜いて約30秒で持ち去ったもので、 被害の中身は機器本体と、中に入っていた現金です。

商品の防犯だけを考えていると、この形は抜ける

什器に並んでいる商品をどう守るかは、誰でも最初に考えます。 けれど置いてある機械は、それ自体が商品より高い。 レジや釣銭機は、盗む側から見れば「一度で最も実入りの大きい商材」です。 当店のように売り物の在庫を置かない形式でも、この論点だけは残ります。

分類の全件と出典は、記録のページにまとめてあります → 無人店舗で起きた事件の記録

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